パルスツールの性能-供給空気の影響

 

空気圧の高さよりも空気圧の安定性がより重要です。

一般的にエアツールに推奨される空気圧(動圧)は0.63MPaです。この動圧とはツールを無負荷で運転させている時の空気供給口において測定された圧力を指します。

 

実際には十分な空気圧が確保できるように設計されていなかったり、長い配管の末端に位置するため空気圧が低下する場合があります。供給空気圧が低すぎるためアプリケーションに必要なトルクを確保できないような時には、一つ上のサイズのツールを使用することが必要な場合もあります。

そのような場合には、高い空気圧を確保することよりも、安定した空気圧を確保することの方が重要であることを念頭におくべきです。安定した供給空気圧が確保できなければトルクのばらつきは大きくなり、締付け品質は下がります。

パルスツールが使用されるようなアプリケーションのほとんどは品質管理が重要課題であり、従ってトルク精度は品質管理の鍵であるはずですが、現実には不安定な供給空気圧による悪影響は多く見受けられます。全てのパルスツールは不安定な供給空気圧によってトルクのばらつきが大きくなりますが、その耐久性への影響はツールをシャットオフさせるメカニズムの違いによります。

FujiのFLTシャットオフパルスレンチは、パルスユニット内の油圧変化を契機としてシャットオフさせる方式を採用しており、中程度の空気圧変動下で使用する場合には安定した性能を発揮します。これはパルスユニットの慣性力を利用したシャットオフ機構に比べて、上述のような条件下ではより安定した締付けが可能となります。パルスツールの性能は供給空気圧によって大きな影響を受けますが、ツールが許容できる供給空気圧の幅はツールが採用している機構により異なります。一例として、FujiのFLTシリーズは0.4~0.63MPaの供給空気圧で使用可能ですが、FPTシリーズは0.5~0.63MPaで使用可能です。

空気圧低下によるパルスツールへの3つの影響:

  1.  ツールの最大トルクの低下。Fuji製品を含むほとんどのメーカのカタログ上のトルク値は供給空気圧が0.63MPaを前提としています。
  2. トルクのばらつき/精度の向上。パルス数が増えるためトルク精度は向上します。
  3. パルス数が増えるためサイクル時間が長くなり、結果としてツールの摩耗量が上昇します。

0.63MPaで使用されるよう設計されたツールをそれより高い空気圧で運転させるとトルクのばらつきが大きくなると同時にツールの摩耗・劣化を早めます。つまり、設計より高い空気圧でツールを使用することは好ましくなく、それにより性能を向上させることはできません。

レギュレータを使用することにより、ツールを安定した空気圧で使用することができます。

安定した供給空気圧を確保するためにはレギュレータの使用が有効で、レギュレータは空気圧が常に一定レベルとなるよう供給空気を調節します。ツールに対する供給空気圧設定の自由度を考慮して、レギュレータ前の空気圧は0.7~0.8MPa が理想的です。供給元の空気圧に余裕をもたせることにより、アプリケーションの要求に合わせてレギュレータでツールに対する供給空気圧を調整して使用することが可能になります。

アドバイス:レギュレータは使用できる最大空気圧よりも0.05~0.1MPa程度低い空気圧で設定されることを推奨します。それによりメインの配管における空気圧変動の影響を受けにくくなります。

清浄でない空気を使用するとパルスツールのエアモータが早期に損傷する恐れがあります。

環境的なリスク要因として供給空気の汚染度を考慮する必要があります。粉塵や水分を多量に含んだ圧縮空気はエアモータを早期に損傷させ、結果としてツールの補修費用を発生させる可能性があります。全体として供給空気自体は十分に乾燥したものである必要がありますが、加えて個々のツールにはフィルタとルブリケータを使用することが理想的です。フィルタによりツール内に異物が混入することを防止でき、ルブリケータはモータの潤滑を保ちスムーズな回転を可能にします。

 

 

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